「英語サイトを作ったのに、全然アクセスが来ない」

こんな声を、海外進出を目指す中小企業の担当者からよく聞きます。その原因のひとつが、SEO対策の方法が国内と海外で根本的に異なることを知らないまま進めてしまうこと。

この記事では、国内SEOとの違いを初心者にもわかりやすく解説します。
「SEOって何?」というところから丁寧に説明しますので、SEOの知識がゼロでも安心して読み進めてください。

そもそもSEOとは何か?(基本のおさらい)

SEOとは、Googleなどの検索エンジンで、自社のウェブサイトを上位に表示させるための取り組みのことです。

たとえば、あなたの会社が「金属加工 試作品」などのキーワードで検索されたとき、検索結果の1ページ目に出てくれば問い合わせにつながりやすくなります。逆に2〜3ページ目以降は、ほとんど見られません。

SEOとは、その「1ページ目に表示される確率を上げる」ための施策です。

2. 国内SEOと海外向けSEOの違い:5つの軸で比較

一言でいえば、「検索する人・言葉・エンジンがすべて違う」ことが海外SEOの本質です。以下の表で整理しましょう。

比較軸国内SEO海外向けSEO
対象言語日本語英語・現地語
主な検索エンジンGoogle(ほぼ独占)Google / Baidu / Naver / Yandexなど
キーワード調査日本語で実施現地語で実施(英語でも要調査)
検索意図日本人向けに最適化国・文化・習慣に合わせて最適化
競合国内企業が主な競合全世界が競合になりうる
技術設定特になしhreflangタグ・ccTLDなどが必要

この5つの違いを理解せずに「日本語で最適化した要領でやればいい」と考えると、海外では効果がまったく出ません。

3. 「英語に翻訳すれば検索される」は間違い

最もよくある誤解が、「日本語サイトを英語に翻訳すれば、海外でも検索される」という考え方です。

しかし実際には、キーワードを現地の言葉・表現で調査し直す必要があります。

たとえば、国内SEOで「金属部品 加工」というキーワードを狙っていたとします。では海外向けには「metal parts machining」でいいのか?実はそうとも限りません。

業界によっては「CNC machining services」「precision metal fabrication」のほうが検索ボリュームが多かったり、バイヤーが実際に使う言葉が違ったりします。

また、Google翻訳で自動的に翻訳されたキーワードは、現地の検索ユーザーが実際に入力する言葉とズレていることが多く、そのままでは上位表示を狙うことが難しくなります。

ポイント:キーワードは「翻訳」するのではなく、現地の言葉で「調査」する

4. 国によって使われる検索エンジンが違う

「検索エンジン=Google」というイメージを持っている方も多いですが、世界では国によって主流の検索エンジンが異なります。

  • 中国:Baidu(百度)が主流。Googleはほぼ使われていません
  • 韓国:NaverとDaumが根強い。Googleも使われますが特有のSEOが必要
  • ロシア:Yandexが独自のシェアを持っています
  • 英語圏・東南アジア・欧州など:Googleが圧倒的シェア

ただし、BtoB製造業・商社系であれば、進出先として英語圏・東南アジア・欧州を狙うケースが多く、その場合はGoogleを中心に対策すれば問題ありません。中国向けに展開する場合は、Baiduへの対応を別途検討する必要があります。

5. 技術的な設定:hreflangとccTLD

ここは少し技術的な話になりますが、「こういうものがある」という程度に知っておくと役立ちます。

hreflang(ハーフラング)タグとは

「このページは英語圏向けです」「このページは日本語圏向けです」とGoogleに伝えるためのHTMLのコードです。複数言語のサイトを運営するときに使います。正しく設定されていないと、検索結果で日本語ページと英語ページが干渉し合い、両方の順位が下がることがあります。

ccTLD(国別トップレベルドメイン)とは

「.jp」が日本向け、「.de」がドイツ向けなど、国別のドメインのことです。海外向けサイトでは「.com」を使うか、国別ドメインを使うかによってSEO上の扱いが変わります。どちらが良いかは戦略や予算によって異なりますが、まずは「.com」でグローバル向けに展開するケースが中小企業には現実的です。

6. 海外向けSEOで最初にやるべき3つのこと

難しい話はここまでにして、実際に何から始めればよいかを整理します。

① ターゲット市場を絞る

「とりあえず英語で作ればどこでも通じる」という発想では、誰にも刺さらないサイトになります。まず「どの国・どの業界のバイヤーに見てほしいか」を明確にすることが最初の一歩です。

② 現地のキーワードで設計する

日本語サイトをそのまま英訳するのではなく、ターゲット市場のバイヤーが実際に検索する言葉を調査してからサイト構成を設計しましょう。この順番が逆になると、後から大幅に修正が必要になります。

③ 英語コンテンツを充実させる

Googleは、コンテンツの質と量を評価します。製品・サービスのページだけでなく、技術的な解説ページや事例紹介など、英語コンテンツを継続的に充実させていくことが長期的な集客につながります。

まとめ

「海外向けSEO」と「国内SEO」は、表面的には似ていますが、対象言語・検索エンジン・キーワード・検索意図・技術設定と、あらゆる面で別の取り組みが必要です。

特に「翻訳すれば検索される」という誤解は多く、そのまま英語サイトを作っても成果が出ない原因のひとつになっています。

まずは「どこの国の・誰に・何を伝えたいか」を整理し、そこから逆算してWeb戦略を設計することが、海外進出において最も効率的なアプローチです。

「うちの場合、何から手をつければいいの?」という方は、ぜひ一度 sooda! にご相談ください。初回のご相談は無料です。海外向けWebの課題を、一緒に整理します。

FAQ(よくある質問)

Q. 海外向けSEOと国内SEOの最大の違いは何ですか?

A. 最大の違いは「キーワードを現地の言葉で調査・設計する必要がある」点です。日本語サイトを英語に翻訳するだけでは、現地のユーザーが実際に使う検索ワードと一致しないことが多く、上位表示は見込みにくくなります。

Q. 海外向けSEOにはどのくらい時間がかかりますか?

A. SEOは一般的に成果が出るまでに3〜6ヶ月かかると言われています。海外向けでも同様で、継続的なコンテンツ作成と技術的な最適化を続けることが重要です。

Q. 英語が話せなくても海外向けSEO対策はできますか?

A. はい、できます。キーワード調査や英語コンテンツの作成は、専門家やパートナーに委託できます。重要なのは「自社が誰に何を伝えたいか」を明確にすることで、英語スキルよりもビジネス戦略の整理が先決です。

Q. 中国への展開を考えています。Googleで対策すれば中国でも検索されますか?

A. いいえ。中国ではGoogleは利用できず、Baidu(百度)が主流です。中国向けにはBaidu向けの別途SEO対策と、場合によっては中国国内のサーバーへの対応(ICP登録など)が必要になります。

Q. 小さな会社でも海外向けSEOは必要ですか?

A. 海外の取引先や輸出先を探しているなら、必要です。海外バイヤーは、商談前にまず相手企業のウェブサイトを確認します。英語サイトがない、または情報が薄いと、それだけで候補から外れることもあります。